未知のクリエーターによる実験的作品、新しい試みを発表するexhibition project 「秘密実験箱」の8回目。
アーティスト飯沢未央は人体の内部に存在する臓器、細胞に興味を持ち、それらをモチーフにしたグロテスクでキュートなインタラクティブな作品をつくり出す。
初個展となる今回の展示は、代表する2作品を使い、「触れて・戯れて・感じる」インスタレーションに挑戦する。
コンセプト>
身体の内側は、常に蠢き、代謝を繰り返す。
その動きは肌で覆われ、見ることも触れることも出来ない。
私はそんな、近くて遠い、皮膚の真下に存在する世界に興味を持っていた。
"vein in the vein"はそんな私の興味から生まれた空間である。
置かれたオブジェは体験者であるヒトからの作用を動力として、動きを返す。
その動きは、見えない身体の内側の世界を映し、想起させるだろう。
作家プロフィール>
飯沢未央 {Mio I-zawa}
略歴
1981 長野県生まれ。
2001 多摩美術大学情報デザイン学科入学。
現在、多摩美術大学大学院情報デザイン領域専攻2年。サウンド&メディア芸術研究室所属。
受賞歴
2006 前橋アートコンペライブ グランプリ受賞
2006 JEANS FACTORY ART AWARD 2006 優秀作品賞
展示会歴
2003 マッサージフェア展@相模原市民ギャラリー
2004 installed sences @三河台中学校、六本木
2005 DESIGN X ART(卒業制作展)@横浜赤レンガ倉庫
2006 transNonFiction@Bank Art NYK@横浜
2006 JEANS FACTORY ART AWARD 2006 最終審査展@高知
レビュー>
飯沢未央はデジタル技術を用い、グロテスクな、
いわゆる"デジグロ"な作品を制作している。
"external_heart"は、他者の鼓動と自己の鼓動の差異から生み出された。
リアルな心臓の模型から繋がったチューブに指を入れると、
その心臓がまるで自分の飼い犬のように走り出す、
そしてそのスピードは体験者の脈拍の速度なのである。
そして彼女は新作"elastic_cells"で、壁に蠢く"代謝物"を作り出した。
圧力によって押し出されて行く柔らかな固まりの動きは
アメーバや細胞のようでもある。
我々の身体で常に運動を繰り返す肉の内側を
ギャラリーの壁に掛けようとしているのだ。
彼女の作り出す奇妙な体内時間を、是非、体験して欲しい。
多摩美術大学助教授 三上晴子(みかみせいこ) 現在ドイツ在住、2007年
3月までベルリン美術大学で海外研修中