「最近の構造解析・工法の進歩は社会に何をもたらしつつあるのか?」を探ることを目標とする連続フォーラム。第1回は今村創平を講師に迎える。
ここ数年、建築構造の世界が飛躍的に自由になってきている、と感じている人は多いだろう。大規模建築もさることながら、日本では住宅レベルでも、日々様々な構造手法が試されている。その試みの多くは僕らの凝り固まった頭をほぐしてくれる。「こういうのもアリか!なるほど!」と。
若手構造家は、軽やかに柔軟に問題を解決しているように見える。まるでそこには先入観や教義がなく、ハイブリッドで、時にはアドホックに、あるいはブリコラージュ的にさえ見えることもある。しかし当然ながらその解法は合理的であり、そのように見えるのは「適材適所」を徹底した結果だと言えるのだ。
そこには何も大仰な身振りなどない。
敷地やコストの与条件の中で、フレキシブルで繊細でシャープな構造的解法が工夫されている、ということなのだ。それは建築家を勇気づけ、建物に新鮮な自然さを与える。
建築はひとたび実現すると、自明な環境として、つまり自然として受入れざるを得ないが、自然さ、とは本来惰性へと向かうものではなく、新鮮でありつづけることではないだろうか。
それはなかなか難しいことだが、最近の構造的試みに裏づけされた建築に「新鮮さ」を覚えるとしたら、そこには何か、根底的に地平を揺動するような契機が含まれているからかもしれない。
それはなんだろうか?
archiforum in osaka2006-2007では、先鋭的な構造家を中心に解法や工法(つまり力学と組立のプロセス)についての実践的な話を伺いながら、共に世界を切り開いている建築家、理論家の知見を導きとして、「つまるところ最近の構造解析・工法の進歩は社会に何をもたらしつつあるのか?」ということについてまで考えていければ、と思っている。
<コーディネータープロフィール>
乾陽亮(いぬい ようすけ) /建築家
1976年大阪府堺市生まれ
京都工芸繊維大学大学院造形工学科修了後、Chi's Workshopを経て、乾陽亮設計事務所を設立。京都造形芸術大学非常勤講師
小野暁彦(おの あきひこ)/建築家
1965年岡山県生まれ
京都大学工学部建築学科卒業後、篠原一男アトリエ、荒川修作NY事務所を経て、小野暁彦建築設計事務所設立。現在京都造形芸術大学特任助教授
門脇哲也(かどわき てつや)/建築家
1967年鳥取県生まれ
京都工芸繊維大学大学院修了、KAJIMADESIGN、Megaを経て、
1997年、カタチトチカラ設立
□archiforum in osaka2006-2007 全11回予定
□時間:17:00-19:00(16:30開場)
□場所:TOTOテクニカルセンター大阪
大阪市中央区久太郎町3-6-8 御堂筋ダイワビル2F
(地下鉄本町駅9番・12番出口より徒歩4分)
http://www.com-et.com/
□定員 80名(当日先着順)
□参加費 一般1000円 学生500円
□お問い合わせ 柳々堂書店 06-6443-0167
http://www4.osk.3web.ne.jp/~ryuryudo